4月のほとんどを北海道、八甲田に出かけていました。山荘に戻ったのは5月1日。北の大地はこの十年の中で最も残雪が少ない印象が有りました。それでも山に入れば滑る斜面はいくらでも有ります。ニセコ、大雪、十勝と定番の山域に道内の旅も入れて3週間を過ごしました。こんな事も有りました。ちょうどサロベツ原野に近い豊富町を通過中に携帯が鳴りました。白乗でテレマークスクールをしている二木港雪さんでした。「今どこにいるのー!」「いま豊富町と言う所を通過中です」「僕は今旭川の秀岳荘にいるんだけど、豊富町って僕が生まれたところなんだよね」「エーッ!それは偶然ですね」「駅から国道に出て右に行くとふるさとって言うラーメン屋が有るからそこ美味いよ」「ありがとう。行ってみます」いくら探してもラーメン屋は有りませんでした。数日後三段山へ一緒にツアーに行った折聞いた話では、30年前には有ったんだけどなーとの事。「来来軒」というどこか懐かしい響きのラーメン屋は有りましたが、さすがに年月が経ち過ぎていたのかもしれませんね。そしてこんな事も。旭岳ロープウェイの出発を待っている間、テレマーク談義に夢中でした。改札を促され急いでY田さんとN島さんたちとロープウェイに乗りました。あれっ!?なんか変だぞ。N島さん達はザックを背負っているのに自分の背中はやけに軽いのだ。Y田さんと二人でザックを乗り場のベンチに忘れてしまったのです。気付いた時には既に出発した後でした。また、携帯を無くしてはいけないとザックの奥深く仕舞ったことを忘れ、紛失したと思い込み、中騒ぎをして自己嫌悪などなど。
北海道に出かけると温泉も大きな楽しみです。今回入った温泉で一番印象に残ったのは、アヨロ温泉。白老の虎杖浜海岸沿いに沸くその温泉は昭和42年11月の開業。朝6時から入浴できます。古びた建物の玄関を入ると左側に入浴券自動販売機がある。300円也を払い、玄関ホール続きの浴場へ向いました。すべてタイル張りのレトロな浴室は昔の銭湯を彷彿とさせます。浴槽は全部で3つ。真ん中左寄りに円形の大きな浴槽が有り、右には四角い浴槽、その隣の背中に当たる部分が湾曲して上に持ち上がっている浅い浴槽は寝湯。お湯は食塩泉でPH8.2。薄緑の半透明色でアルカリ質のお湯は入ると肌がツルっとします。もちろんかけ流しでたっぷりと湯が注がれていました。露天が無くてもこのお湯にはY田さんも大満足。かなりマニアックな温泉でありました。
それにしても今回の北海道は気温が高かった。在道中天気が崩れたのは一回のみ。おかげでいつ山に出かけても紫外線たっぷりでした。滑りもそこそこ楽しめましたし、美味しい物も食べました。いつも行く旭川の駅前ビルの地下に有るばなな焼屋が工事で移転したようです。おいしいバナナ焼きを食べたかった僕たちは、駅の観光協会の窓口で移転先を教えてもらい出かけました。あったー。
ひっきりなしに訪れるお客さん。いったいどれだけ売れているのだろうか。お腹が空いていたこともありぺろっと胃袋に吸い込まれて行きました。4月中旬過ぎにして松前では桜の開花宣言が出ました。もう津軽海峡を渡って来たのか。
函館からフェリーに乗る日、伊達紋別でカフェを営むTAJの指導員仲間I葉さんの店「カフェれん」にお邪魔しました。この店で飼われている「ごん太君」というワンちゃんが昨年ガン宣告を受けたと聞いて低脂肪のワンちゃんスナックを手土産に見舞いがてら会いに行きました。小屋の中で前足にあごを乗せて寝ていたごん太君は突然の訪問者に鼻を近づけてチェック開始です。すぐにぺろっと手を舐めてくれたのですぐに友達になれました。
可愛い顔をして、思いのほか元気な様子にちょっと安心。むさぼる様にスナックを食べてくれたのです。「次に会うときまで元気でいてね。必ず会おうね。」と心の中で無事を祈っていました。お店では5年位前に蔵王の指導員養成講習会でレッスンをさせていただいたIさんが偶然来られていて、懐かしい再会になりました。今はニセコでスキー教室やラフティングガイドをしているそうです。「みんながんばっているなー」居心地の良いカフェですっかり長居をした僕は重いお尻を上げて函館に向かいました。I葉さん美味しいコーヒーそして楽しいおしゃべりをありがとうございました。
函館に着いたのは夜8時。ちょうど出るフェリーも有ったのだけれど朝一番の新型高速船「なっちゃんrera」で行くことにしました。全席指定で青森まで2時間で走ります。料金は6メートル未満運転者込みで2万円ですが、JAF会員は一割引。午前8時に出航して10時には青森へ着きました。八甲田を滑るお客様と青森駅で昼に落ち合い、酸ヶ湯温泉へ。八甲田もやはり雪が少ない。
いつもは雪の壁になっている国道沿いには融けた雪の土手にカタクリの花が咲き乱れる状態です。湯治場の雰囲気が漂う酸ヶ湯の自炊棟に入り早速千人風呂へ。四分六分の湯に入ると「うーっあー」と言う搾り出すような声が出てしまう。これから5日間毎日この風呂へ入れる幸せ。翌日は雨でしたが、睡蓮沼から硫黄岳を目指しました。稜線近くになるとガスで視界は悪く、低気圧の吹き出しの風が強いのでハイ松の陰でシールをはずし下りました。沼に近づくにつれてうるさくなったハイ松を避けながら睡蓮沼駐車場に戻りました。翌日も天気はいまいちでした。田茂萢岳から大岳避難小屋へ行き、環状ルートを仙人岱ヒュッテを目指しましたが、強い風と濃いガスの為小屋で休んだ後酸ヶ湯へ下る事にしました。小屋からの下りしばらくは、青森とど松の枝と格闘になりましたが中間部から下は快適なザラメの斜面を楽しみました。
翌日は、スカッとした晴れが広がり、八甲田温泉ルートと箒場岱ルートを快適に楽しみました。青森から南下する高速道路から見える進んだ新緑に目を奪われながら、美味しかったジンギスカンや終わりに近づいた旅を思い出していました。
最近のコメント